アメリカのネット通販の『Zappos ザッポス』
ここの会社が何がすごいって、1999年の創業から10年足らずで年商10億ドルを突破し
あのアマゾンでさえ、ザッポスを恐れて買収しようと動いたが出来ずじまいでした。
アメリカのラスベガスの郊外のヘンダーソンという町に『幸せを届ける』ことを使命としている企業である。
ここの会社は、日本風に言うなら、従業員の満足が、顧客の満足度を高めるという発想で、
幸せの連鎖が商売に結び付いてるとのことです。
まずはこの会社の10の決まりから紹介したいと思います、
・サービスを通してWOW(驚嘆)を届けよ
・変化を受け入れ、その原動力となれ
・楽しさと、ちょっと変わったことを創造せよ
・間違いを恐れず、創造的で、多くの事を受け入れよ
・成長と学びを追及せよ
・コミュニケーションを通して、正直な人間関係を構築せよ
・チーム・家族精神を育てよ
・限りがあるとこから、より大きな成果を生み出せ
・情熱と強い意志を持て
・謙虚であれ
と、以上10か条です。
ここまでみても特に何が凄いかと感じないかもしれないので、少しエピソードを書いてみましょう。
靴をネットで売るという非常識への挑戦。元来、靴は試し履きしてから購入すものという概念を、ザッポスのサービスを試してもらうにはどうしたらいいかと考えた結果、送料無料、返品は1年間以内ならOK,送料無料は購入した商品も返品も両方含んでます。ザッポスでは、靴を発注する時に、サイズが違うものスタイルが異なるものを複数発注することを奨励しています。届いた靴が合わなければどうぞ返品くださいというスタイルです。
次に仕掛けたのがリピーターになってもらうことです。一度体験したら二度と忘れることが出来ないサービスを提供したそうでう。創業当初、お金がないから広告を打てなかったので口コミしたくなるサービスや感動するサービスをしたそうです。
ある女性が、母親の為に、ザッポスで靴を買うことを決めました。なぜなら母親の靴のサイズもはっきりとわからないし、好みもどれを選んでいいか悩んだので、3種の靴と、3サイズの靴を選んで送ってもらいました。これが出来るのは、送料返品無料だからです。
靴が届いて持っていく間もなく母親は亡くなってしまい、母親の死後にザッポスからメールが来て返品することになったが事情を説明して待ってくださいとお願いしたら、ザッポスは大変でしょうから商品はこちらから引き取りに行きますというサービスをしてくれたそうです。これでもありがたいサービスですが、引き取りに来てくれた時に亡き母親の為に花束まで用意してくれてたそうです。こういうことがあり、後日体験をブログに書いたそうです。
顧客にとってはオンリーワンのサービスです。
第一のサービスが、色んな種類も注文しても送料も返品も無料だというとこ。
第二のサービスが、身内に不幸があり、大変だという判断から、引き取りをザッポスがすること
第三のサービスが、靴を引き取りに来た時に花束を用意してたこと。
ここまで、サービスにサービスを重ねられ、予期せぬサービスをされると人はファンになるものです。
同社のコンタクトセンターには、マニュアルは存在しないそうです。顧客にWOWを提供することなら、ほとんど何をしても長い時間をかけても構わないというのが同社の考えです。
同社は、先に述べた、すべての判断は10か条を元にしてるらしく、10か条から脱線すると解雇されるそうです。
人からはみ出すことを恐れず、個性の発揮を奨励することで、ココの従業員が革新の火種になるような会社にしたい。
顧客の期待以上のことをするためには、既成概念にとらわれず、個々の顧客ニーズとそれに対する従業員の創造性が融合して初めて感動が生まれ忘れがたい体験がなりたつ。
従業員の個の尊重には徹底的にこだわってるそうです。
ザッパスは、昔と違って現代は個の力が動くことをしってます。
SNSが出来、あらゆる仕組みを通じて見知らぬ人が繋がり、共通の趣味などでつながった部族が出来、
その部族たちが、世論や購買力を動かしていきます。
顧客であれ、従業員であれ、個が驚くべき影響力をもつ時代になりました。
自己主張することになれたウエブ時代の顧客は個として扱われることを求めている。自分は他人と違う。自分なりの事情やニーズがあるので、マニュアル通りのお隣さんと同じサービスにはご免だと顧客は抗議の声を上げてるそうです。(これが真の顧客満足度をあげる方法かもしれません)
個として扱われることを欲する顧客には、個としての従業員で応じよう。それがザッポスの考えです。
お客様は、何をしてくれたかは覚えてないかもしれないが、どんな気持ちにさせてくれたかは決してわすれないということになる。
誰かが得をすれば誰かが損をするという、ゼロサム理論に将来はないと言われてます。
※1 そもそも会社とは何のために存在するのかという考えを突き詰めれば、会社は共同体で共同体の利益のために存在するのだ。この共同体は、働く人たち、顧客、そして社会を意味する。これらの人たちを幸せにすることが会社の使命であると言ってます。
※2 それ以外に、従業員が生涯働きたいと思える会社づくりに力を入れてるそうです。
ザッポスはアメリカの企業で、逆に日本ではもしかして珍しくないかも知れません。昔ながらに日本の会社は
今のザッポスに近いかもしれません。それに比べ今の日本の大企業の一部は、欧米風な経営に変わり、簡単に従業員の解雇やリストラを行い、自分の会社が儲ければいいとばかりに、下請けに無理難題な注文をし、見捨てたりして、その場しのぎの欧米的な会社の行動を日本が真似してるような気がします。大手の企業さんは、下請けの方も孫請けの方も、仕事を離れれば、お客さんだということを忘れてないでしょう?無理を言われるばかりの商品を買うでしょうか?自社の従業員も会社を離れればお客さんです。※1を忘れてないでしょうか?
目の前の消費者を忘れて、遠くの他人に買ってもらおうと必死にもがいてますが、目の前の家族を幸せに出来ない人が、近くの他人を幸せに出来ますか?そういう意味では、※2が一番の近道かもしれませんね。
私の会社はある程度、ザッポスに似た風潮があります。社訓は、徳して得とれです。損して得とれの進化系ですが、損ではなく徳を積むことによってまわりまわって得になるよということです。
従業員の満足にも力を入れていて、会社内に、インドアゴルフ場があったり、トレーニングジムがあったり、部署にマッサージ機があったりと、仕事中に病院に行くのもOKです。(タイムカード押さずに)他にもありますが、社員満足度には力を入れてます。
仕事もある程度の自由度があり、営業は任されてる分、途中経過は自由でも結果は求められます。
あらためて、マニュアルの社会、又は、便利すぎる頭を使わない考えない世界がダメになると思いました。
自分で考えて行動する。決められたレールに乗るのではなく、自分でレールを作りたいものです。
今日のの松尾修三のコレ知ってますは、今までにない熱く長い話になりました。ありがとうござました。
ザッポス調べて下さいね。
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